物の名前っていろいろな呼び方があるものもありますよね。
方言や文化の違い、言語の違い、もともといろんな呼ばれ方をするものだってあります。
そんな中でも今回は文房具に焦点を当てて、「ファイル」と「バインダー」と「クリップボード」、この3つの違いについてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
「ファイル」「バインダー」「クリップボード」、3つの違いを端的に言うと?
それぞれをすごく簡単な言葉で言い表すと、以下のようになります。
ファイル・・・記録済みの書類などを整理、保管するための文房具
バインダー・・・綴じ穴のある未記録の用紙を綴じ、書き込みができる文房具
クリップボード・・・端にばね仕掛けなどのクリップを備えた、硬い板状の文房具
それぞれに違いがあるようですが、これだけではイマイチよく分からないと思いますので、
詳しくご説明していきますね!
「ファイル」とは?
ファイルとは、類似する記録済みの書類をまとめ、整理するために用いられる文房具のことを指します。
また、最近ではパソコンなどのデータをまとめるオブジェクトとしても、ファイルという言葉を使いますよね。
ファイルは英語で「file」と書くのですが、これは元々「綴じ紐」という意味を持っています。
文房具としてのファイルは、書類に穴を開けて使うものと、穴を開けずにそのまま綴じるタイプのものがあります。
穴を開けて使うタイプには、フラットファイル、スプリングファイル、A-Zファイル、パイプ式、スタンド式、などがあります。
穴を開けないタイプとしては、フォルダー、ホルダー(クリアファイルとも呼ぶ)、ドキュメントファイル、透明ポケット式、ケースファイルなどが挙げられます。
「バインダー」とは?
バインダーは主に、未記録の用紙を挿入して、記録していくための文房具です。
学生さんはルーズリーフなんかを思い浮かべてもらえれば、分かりやすいと思います。
ルーズリーフを綴じるものもバインダーのうちに入りますし、あとは伝票や楽譜、クロッキー帳のようなものも最近はあるようですね。
バインダーは英語で「binder」と書き、これは「縛るもの、結ぶもの、結束部品」などの意味を持ちます。
ファイルと大きく違うのは、ファイルは「記入済みの書類」と綴じるものであり、バインダーは「未記録(白紙)の状態の用紙」を綴じるものであるという点です。
「クリップボード」とは?
クリップボードは別名「用箋挟(ようせんばさみ)」とも呼ばれます。
硬い板状のボードにクリップ類が取り付けられたもので、そのクリップに用紙を挟んでものを書いたりするときに使う、下敷きとして使用されます。
立ったままの状態だったり、歩きながらでも筆記が可能なので、工事現場や医療現場、スポーツ大会などでも使われています。
私たちが生活する上でよく見かけるものとしては、回覧板や、飲食店で注文を取るときに使われている伝票挟みなどが挙げられますね。
A4、B5サイズがよく使われていますが、伝票挟みなどの小さいサイズのものもあります。
クリップ部分がマグネット式になっているものや、もう一枚フタのようになるボードが付いているものなど、様式は様々です。
このクリップボード、一般的に「バインダー」と呼ばれることが多々あります。
「ちょっとそこのバインダー取ってよ」、みたいな感じで。
「ちょっとそこのクリップボード取ってよ」、とはあまり言いませんよね。
しかしながら、日本ファイル・バインダー協会(略称FBA)という団体のホームページでは用箋挟(クリップボード)は「ファイル」に分類されているのです。
クリップボード自体は一応、「ファイル」か「バインダー」か、どちらかの仲間に入るようですが、その線引きはどうやら曖昧なようです。
それぞれを選ぶときに注意しておきたいポイントは?
ファイルの場合
ファイルには記入済みの書類をまとめることが多いので、筆記の際のやりやすさなどは基本的に考えなくても良いと思います。
大事な書類をまとめておきたいときは、水や汚れに強く、耐久性に優れた仕様のファイルを選ぶと良いでしょう。
透明のビニールポケットに書類を入れて抜き差しできる、クリアホルダーを使うのもおすすめです。
重要事項が書いてある書類にオススメなのが、カモフラージュ柄が印刷されていて、セキュリティ仕様になっているホルダーです。
持ち運びが可能なファイルやホルダーもあるので、仕事の状況やライフスタイルによって、使い分けると良いですよ。
バインダーの場合
バインダーを選ぶときに注意したいのが、内側の留め具です。
これが大きいほど綴じられる枚数が多くなるのですが、同時に綴じたままの状態では、筆記するときに手が当たって書きづらくなる、というデメリットも。
また、この留め具が金属製のものを選ぶと、頑丈なのは良いのですが、捨てるときに分別で苦労するかも…という問題点が出てきます。
バインダーの留め具を外すのは、なかなか大変な作業だったりします。
最近は留め具がプラスチックでできていたり、金属製でも表紙部分から取り外しが可能なものも販売されています。
バインダーを買うときは、綴じること以外にも、筆記時の状態や処分する時のことも、ちょっとだけ考えてみてくださいね。
クリップボードの場合
クリップボードは立ったまま、または動く状態で使われることを前提で作られたものなので、使い勝手の良さを考えて選んでみると良いと思います。
例えば、書いている内容を他の人に見られたくない時ってありますよね。
そんなときはフタつきのものを選ぶと、ささっと書いたあとはフタをぱたんと閉じておくだけで良いので、オススメです。
中の用紙が汚れたり折れたりすることも防いでくれますよ。
横長のクリップボードを選べば、ちょっと小さいですが画板の代わりにもなります。
ちょっとしたスケッチや、小さなお子さんのお絵かきの時間なんかに丁度良いと思います。
クリップのばねはしっかりしているものも多いので、指を挟むのが怖い、という人にはマグネット式がオススメ。
こちらも、お子さんに持たせる時なども安心できて良いと思います。
まとめ
ファイルは記録済みの書類をまとめるための文房具。
バインダーは未記録の用紙を綴じて書き込むための文房具。
クリップボードはクリップ類がついたボード状の文房具で、ファイルかバインダー、どちらかの仲間、ということでした。
それぞれ購入するときの選び方は、状況や好みによっても様々だとは思いますが、使い勝手や処分する時のことも頭の片隅に入れておくと、あとが楽だと思いますよ。
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