8月~10月頃に台風が日本に上陸したり接近するという事が毎年あります。
台風が近づいてくるにつれて、だんだん風や雨が強くなってきてから、身の危険を感じて色々と対策を始めるという人も多いですよね。
外に出るのを控えたり、家の補強などをしたり防災グッズを用意したりと、様々な対策をしているかと思います。
そんな台風なんですが、風の強さが台風の渦の場所によって違うって聞いたことありませんか?
上から見た時に左側よりも、右側の方が強いと言われているんです。
これって本当なんでしょうか?
どうして右側の方が強いといわれているんでしょうか?
台風の風、右側の方が強いという噂は本当?
台風の風の強さですが、台風を上から見て右側の方が強いという噂は、実は本当のことなんです!
台風は、中心部分に台風の目と呼ばれる部分があるのはみなさんもよく知っていると思います。
よく、天気予報で台風の目がはっきり見えるような台風はかなり勢力が強いと言われていますが、あの「目」です。
この目にあたる場所は、他の部分に比べると雨や風などが弱く、その台風の目に近い部分ほど雨や風が強くなっていきます。
台風は、衛星写真などでも手もわかるようにとても大きな渦巻き状の形になっていますよね。
そして地上付近になると反時計回りに、台風の中心部分に向かって風が吹きこんでいるんです。
風が反時計回りに吹き込んでいるということは、台風の右側は台風自身で起こっている風と、台風を移動させるという方向の流れが一致しており、左側はこれらの流れが逆になります。
そのため、台風の左側よりも右側の方が強くなるんですね。
ただ、台風の速度が遅くゆっくりと進行している場合には台風の移動による効果が小さくなります。
そのため、右側と左側での風の強さにそこまで大きな差が起こることはなくなります。
そして、この右側の方が風が強く危ないため「危険半円」と呼ばれているんですよ。
左側は、「可航半円」と呼ばれています。
航海の航という字が含まれているんですが、これは台風の左側は比較的風が弱いため、航行中の船を熱帯低気圧の後方へ運ぶように吹いており、脱出しやすいためこのような名前が付いたといわれているんですよ。
台風の右側は、雨も強くなるの?台風が去った後の吹き返しって?
台風の右側が風が強くなるという事を前項で書きましたが、雨はどうなるんだろう?と思いますよね。
雨も、台風の右側の方が強くなりやすいんです。
先ほども書いたように台風は中心の方へ向かって反時計回りに風が吹き込んでいます。
風が吹き込むということは、海からの温かい湿った空気も一緒に取り込むことになるんですね。
この暖かい湿った空気を多く取り込むことで積乱雲が沢山発生して、発達していきます。
積乱雲が発達するという事は、強く激しい雨が降るということですね。
この積乱雲が発達しやすい状況にある台風の右側は、雨も強くなりやすいんですよ。
そして、台風が去った後にほっと一安心・・・と思いたいところですが、台風が去った後にも注意が必要なんです。
それは、台風の「吹き返し」と言われているものです。
台風はどんどんと近づいてくると、風や雨が強くなってきますよね。
そして、過ぎるときに風や雨が弱まってきたと思ったらまたとても強い風が吹いてくる現象の事を「吹き返し」と呼びます。
この時、台風が上陸していた時とは、反対の方向から風が吹いてきます。
台風は、東から西へ向かって風が吹いています。
そして、台風の目に入ると、いったん風が治まるんですが、台風の目が過ぎると、今度は西から東へ向かって風が吹き始めるんですよ。
実は、この吹き返しの方が風が強くなるということもあり、雨は降っておらず晴れているのに風だけが強い!という事がとても多いんです。
台風が過ぎて晴れているから、もう大丈夫だろうと思うと危険です。
実際に、台風が過ぎた後の吹き返しで屋根が飛ばされてしまったり風にあおられて転んでしまって怪我をした・・・なんてことも起きています。
台風が過ぎてからも、外の様子をしっかりと確認してから外へ出るようにしてくださいね。
まとめ
台風の右側の方が風が強くなるのは、反時計回りに風が吹き込んでいるからだったんですね!
そして、その影響で積乱雲が発達しやすく雨も強くふりやすいんですね。
ただ、右側の方が強くなりやすいとはいっても、台風の左側は常に雨風が弱いというわけではないんです。
右側と左側で比べると、右側の方が強いというだけなので台風の左側でもとても強い風や雨が降ることは珍しくありません。
いずれにしろ、台風が接近、上陸する可能性があるというときには、不要不急の外出は控える、食料を用意しておく、万が一停電してしまっても大丈夫なように懐中電灯やろうそくを用意しておくといった対策を早めにすることが大切なことですよ。
台風の進路予想も日に日に変わってくるものです。
台風が近づいてきているときは、天気予報やニュースをこまめにチェックするようにしてくださいね!
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