夏の風物詩ともいえるようなラムネ。
暑い夏に喉をうるおしてくれますよね。
ところで、あのラムネの瓶ってちょっと変わった形してませんか?
くぼみがあっって独特ですよね。
しかもビー玉ってなんで入ってるの?と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
今回は、
・ラムネの瓶の形はなぜデコボコしているのか
・なぜビー玉を入れるのか
についてまとめてみました。
ラムネの瓶の形はなぜデコボコ?
特に上半分当たりですね、デコボコがあるのは。
ラムネの瓶に限ってこういう形をしているので、どうしてかな?と考えた人も少なくないでしょう。
ラムネ瓶にはビー玉が栓をしていて、飲むときにはこのビー玉を押し込んで飲みますよね。
そうすると、飲むときにビー玉が瓶の口まででてきて、サイダーが出てくるのを邪魔するのです。
飲みにくいですよね。
そこで、出番はそのデコボコなのです。
ラムネの瓶の大きなくびれの上の部分には、丸いくぼみが2つあります。
そのくぼみにビー玉を入れて飲むのです。
そうするとビー玉がそこにひっかかって落ちてこないので、ラムネを飲むのを邪魔しません。
このデコボコはビー玉をひっかけるために作られたものだということなのです。
なので、ラムネを飲むときに、あまり傾けすぎると、ビー玉がこのくぼみからも抜け出てきてしまうので、ビー玉が出てきてうまく飲めません。
ラムネの早飲み大会なんていうのもありましたよね。
速く上手に飲むには「傾けすぎない」というコツが必要なんですよ。
もともとは、デコボコのない瓶だったのですが、ビー玉が入ることで、飲むときにビー玉が邪魔をして飲みにくいという意見が多く、開発されたのがこの形の瓶だというわけです。
ラムネ瓶にはなぜビー玉が?
では、そもそもなぜラムネにはビー玉が入っているのでしょうか?
ラムネを飲みながら、また飲み干したときにカラカラというビー玉が瓶にぶつかる音がまた良いんですよね。
その音のために入れた?!
というわけではないのです。
もともとラムネ瓶はイギリスのハイラム・コッドという人によって開発されました。
ハイラム・コッドはコルク会社のセールスマンでした。
なので、ラムネの瓶も実はコルクで栓をして使われていたんですね。
ところが、コルクはコストもかかるし、炭酸が抜けるというデメリットがありました。
そこで考えたのがビー玉です。
ビー玉なら、コルクよりも上部で、炭酸が抜けるのを防止してくれるということで、瓶にビー玉を入れることを考え付いたというわけです。
ラムネが日本に入ってきたときにはこのイギリスのものが使われていたのですが、のちに日本独自の改良を加えたものが作られるようになりました。
イギリスで作られたその瓶は発明者の名前にちなんで「コッドビン」と呼ばれていました。
もともと、ラムネもレモネードという名前とともにイギリスから入ってきたものなのです。
レモネードがなまってラムネになったという説があります。
この瓶を日本では大阪のガラス職人である徳永玉吉氏が作り出し、「ラムネ瓶」として全国に普及するようになりました。
昔はガラスのみで作られていた瓶も、今はカンタンにビー玉も取り出せるように、栓の部分がプラスチックで作られていたりもしますね。
そして、瓶ではなくペットボトルをを使うメーカーも出てくるようになりましたね。
ラムネ瓶に入ってるのはビー玉じゃなくてエー玉?
ここで、ラムネ瓶に入ってるのはビー玉じゃないという話を耳にしました。
え?ビー玉じゃないの?
じゃ、なに?
って、エー玉というんだそうです。
ラムネの瓶にビー玉を入れるのは、炭酸が抜けないように栓をするためですね。
そのためには瓶の口にしっかりとくっついてすきまがあってはいけません。
隙間があるとそこから炭酸は抜けてしまうからです。
そのためにはそのビー玉は真ん丸でなければならないのです。
それが「A級の玉」ということで「ええ玉」「A玉」と言われるものなのです。
じゃ、ビー玉って?
想像がついた方もいるでしょう。
A玉に対して、やや不良品、ちょっと真ん丸にはどこかが足りないというものはB級の玉、つまりB玉、→ビー玉なんですね。
そしてこのビー玉は子供たちのおもちゃとして使われるようになったということなのです。
まとめ
ラムネは黒船に乗って入ってきたといいます。
それが1853年のこと。
その後日本にラムネが普及し始めましたが、明治、大正、昭和、そして平成、令和と多くの時代を経て愛され続けているのがラムネなんですね。
その理由は、おいしさもあるでしょうけれども、
・このラムネ瓶が好きで
・ラムネ瓶の中のビー玉が欲しくて
・ラムネ瓶の中でビー玉がカラカラと音をたてるその音がよくて
・暑いときに喉を潤わせてくれるから
などそれぞれの理由があるでしょうね。
ラムネをおいしく飲むために工夫された瓶です。
ビー玉も炭酸を逃さないためといしっかりとした目的があって入れられたものだったのですね。
そんな背景を知って飲むラムネはまた一段とおいしいかもしれませんね!
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