コップをふと見ると、底にカビのような黒い点を見つけてしまいました…。
慌てて洗ったものの、ただ洗うだけでキチンとカビが落ちているのか不安ですよね。
そのまま使い続けていいのかも分からないし、体に害があっても困ります。
そこで、コップにカビを見つけたときの対処法や予防法、うっかりそのまま飲んでしまったときはどうすればいいか…。
今回はそちらについてまとめてみました。
目次
カビが生えたコップは使えるの?
コップにカビを見つけてしまうと慌ててしまいがちですが、コップにカビが生えるケースは実はよくあることなんです。
そして、きちんとカビを取りさえすれば、またコップを使うこともできるんですよ。
これはコップに限らずカビが生えた食器でも同様です。
大切なのはカビを適切に処理することです。
基本的にカビはよく洗って消毒すれば落とすことができます。
ただ、コップに生えるカビや汚れには種類があるので、そのカビや汚れに合った落とし方を確認しておきましょう。
そうすればよりコップを綺麗に復活させることができますよ。
カビの種類とそれぞれの落とし方
カビが生えてしまったコップでも適切に洗えば使えることがわかったところで、次にカビの種類別の正しい洗い方をご紹介していきます。
黒カビの基本的な落とし方
黒い点のように見えるのは「黒カビ」です。
黒カビは水気のある場所によく生えるので、洗い物を放置したり、コップに水気が残ってすると、黒カビが発生しやすくなります。
アルコール消毒や熱に弱いので、カビのなかでも比較的処理がしやすいカビになります。
黒カビの汚れは重曹と酢を使えばきれいに落とすことができます。
まず、酢と水を1:2の割合で混ぜたものをスプレーボトルに詰めておきましょう。
コップの黒カビ汚れに重曹を振りかけ、ボトルの中身をスプレーすると、シュワシュワと泡が出てきます。
そのまま2時間程度放置したあとスポンジで擦ると、黒カビ汚れが綺麗に落ちていきますよ。
酢と重曹を水で流したら、洗浄は終了。
そのあとは、熱湯か漂白剤で消毒しておきましょう。
・黒カビを熱湯で消毒する場合
黒カビは50℃以上の熱を与えると死滅します。
なのでコップの洗浄後は熱湯消毒をするのが理想的。
コップの耐熱温度を確認してから、60℃程度のお湯をコップに注いで5~10秒おいておきましょう。
これだけでカビを殺菌は終了です。とっても簡単ですよね♪
ただ、耐熱温度が低いコップはお湯を使えませんし、細かい傷の内部に入り込んだカビはお湯では落としきれないので、その場合は漂白剤を使うといいですよ。
・黒カビを漂白剤を使って消毒する場合
一番簡単なのは発泡タイプのキッチン用塩素系漂白剤を使う方法です。
黒カビがあった部分に吹きつけてしばらく放置します。
吹きつけても流れ落ちてしまう部分(コップの側面など)は、キッチンペーパーに漂白剤を含ませ、その部分に貼り付けてパックしておけばOK。
あとは水できれいにすすいでおきましょう。
注意点として、塩素系漂白剤はほかの洗剤と混ざると有毒ガスが発生する恐れがあるので、必ず単独で使用するようにしてください。
また、メラミン樹脂製のコップなどの塩素系の漂白剤が使えない素材のコップは、酸素系漂白剤をつかいましょう。
こちらは45℃程度のぬるま湯2リットルに10gほどを溶かして、その中にコップをつけ置きします。
1時間程度おいたらコップを取り出し、すすいできれいにしてください。
ピンクぬめり(ロドトルラ)
ピンク色の汚れの正体は、コップの底に残った水分で繁殖した「ロドトルラ」という酵母です。
お風呂場でもよく見るピンクぬめりと同じものですね。
酵母なので人体に影響はありませんが、黒カビのエサになる可能性があるので、きちんと取り除いておく必要があります。
しかしこの「ロドトルラ」、洗剤に強いという厄介者!
なので熱湯消毒をしてしっかり落としておきましょう。
コップの耐熱温度が低くて熱湯が使えない場合は、漂白剤やエタノールを使ってしっかり消毒しておくことが大切です。
熱湯や漂白剤での消毒は、黒カビの消毒と同じ方法でOKなので、試してみてくださいね。
水垢の場合
コップについている白い汚れの正体は、水道水に含まれているカルシウムやミネラルが乾燥してできる「水垢」です。
水垢はアルカリ性なので酸性の洗剤で中和することで、落としやすくなります。
1リットルのお湯に25gのクエン酸を溶かし、水垢がついたコップに入れます。
そのまま1~2時間放置すると、固まった水垢が柔らかくなってくるので、それをスポンジで擦ってきれいに落としましょう。
もしそれでも落ちない場合は、クエン酸の量を調整して濃度を上げてみてください。
クエン酸がない場合は米酢や穀物酢でも落とすことができます。
ただし、すし酢やポン酢は水垢を落とすには余計な材料が入っていますので、使わないようにしましょう。
まずは酢と水を1:1で混ぜたものをスプレーボトルに詰めておきます。
それをコップの水垢にスプレーし、上からキッチンペーパーを当てて1~2時間放置してパックします。
終わったらキッチンペーパーを取り外し、スポンジで擦ると汚れが落ちますよ。
汚れが取れない場合は同じ工程を何度か繰り返してください。
カビが生えやすくなる場所や条件
コップを使い終わったあと洗って乾かしてから収納していれば、カビが生えることはまずありません。
ただ、カビは湿度が高いと繁殖しやすくなるので、コップをそのような環境に晒すとカビが発生することも。
コップにカビが生えやすい状況としては、
・お風呂場や洗面所に放置する
・お茶やジュース、お酒など、水分を入れっぱなしにする
・流し台に洗い物と一緒にためて、洗うまでは放置
・湿気の多い場所に保管する
などが挙げられます。
次に、カビを予防するための躯体的な方法をご紹介していきますね。
コップに生えるカビの予防法
まずは先程ご紹介した方法でコップを綺麗にしましょう。これが一番大切です。
そのあとは水切れの良い場所に置いておきます。
直置きしてしまうとコップの底に少量の水が溜まったままになり、それがカビ汚れの原因になるので、コップは逆さに伏せておくようにしましょう。
コップスタンドなどを使うと水はけがよくなります。
そしてコップの保管ですが、実は戸棚の中に保管するのは好ましくありません。
空間的に密閉されてしまうので、戸棚は湿気が溜まりやすい場所でもあるんですね。
戸棚しか置き場がない場合はしっかり水気を切って、時々戸棚の扉を開けて換気をしておきましょう。
風通しがよくなるので、湿気も少し軽減されます。
また、除湿剤を利用するのも有効な方法ですよ。
カビが生えたコップをうっかり使ってしまったら…!?
飲み物を飲んだあと、コップのカビを後から発見して慌ててしまった経験はありませんか?
でも、慌てなくても基本的には大丈夫。
実は目には見えないだけで、カビの胞子は空気中にも浮遊しています。
私たちはカビの胞子を含んだ空気で呼吸をしているんですね(あまり考えたくないですが…^^;)
コップのカビはある程度塊になっていますが、飲んだときに特にカビ臭さや変な味を感じなければ、量的には多少多めに体内に入った程度なんですね。
ですのでカビ菌は胃酸で溶かされ死滅して、そのうちに体外に排出されます。
ただし、人によって免疫力に差があったり、飲み込んだカビの量の違いなどもありますから、絶対に大丈夫なわけではありません。
ひどいときは腹痛や下痢が起こる場合もありますので、そうなったときは以下を参考にしてください。
・体内から毒素を出し切るために、下痢止めは極力使わない。
・脱水症状を防ぐため、水分を摂って安静にする
・可能ならうどんやお粥など、消化の良いものを食べる
・子供やお年寄りは吐いたものをのどに詰まらせる恐れがあるので、横向きに寝かせる。
体がふらついたり、ずっと嘔吐や下痢が続いたりと、あまりに症状がひどい場合は病院を受診するようにしましょう。
まとめ
カビはただ水でササっと洗っただけでは落ちません。
しっかり洗って消毒し、風通しの良い場所で保管しておきましょう。
きちんとお手入れをしていればカビを飲んでも多少は大丈夫。
ですがあまりに症状がひどいときには病院を受診してください。
カビの発生を予防して、普段から安心してコップを使えるようにしましょうね。
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