スーパー、お土産屋さん、養蜂場など、最近では様々な場所で取り扱われている「はちみつ」。
いろいろなものがありますが、物によっては固まりやすかったり、逆にずっと固まらないものも見かけますよね。
その差って一体何なのでしょうか?
また、固まらないようにできる対策などはあるのでしょうか?
今回は、そちらについてまとめてみました!
目次
固まりやすいはちみつ、固まりにくいはちみつ…違いはどこにある?
はちみつが白く固まることを「結晶化」といいます。
これは劣化ではなく自然な変化であり、食べても何ら問題はありません。
はちみつの中には結晶化しやすいものと、結晶化しにくいものがあります。
はちみつには天然のブドウ糖が含まれていて、ブドウ糖の量が多いほど、はちみつは結晶化しやすくなると言われています。
なたねやウド、ひまわりから取れるはちみつはブドウ糖が多く含まれており、固まりやすくなっています。
また、りんごやアカシアなどから取れたはちみつの中にはブドウ糖のほかに果糖というものが含まれていて、全体の中でブドウ糖が占める割合が低い分、固まりにくいとされています。
他にも加工段階で花粉が取り除かれていたり、水あめなどが加えてあるものも、結晶化しにくいと言われています。
はちみつが固まる原因はほかにも!
ブドウ糖が占める割合が多いほどそのはちみつは固まりやすいのですが、ブドウ糖は「振動」にも弱いです。
はちみつの容器を振ったり落としたりして衝撃を与えると、はちみつの中に気泡(空気)が生まれ、結晶化を促進してしまいます。
また、はちみつの結晶化は15℃前後ではじまると言われています。
気温が低くなったり、寒暖差が激しい場所に置いておくと、はちみつは固まりやすくなります。
ただ、マイナス18℃以下の極寒状態では結晶化は起きないようです。
はつみつが固まらないようにするにはどうすればいい?
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容器を振らない
先程もお話しましたが、ブドウ糖は振動に弱いです。
振動で生まれた気泡と結びついて、結晶化が進んでしまうからです。
チューブタイプの容器に入っているはちみつでドロッとした重めのものは、なかなか容器から出てこずにイライラするかもしれませんね。
ですが、固まらせたくなければ振るのをグッと我慢!
また、機械によって振動が発生する冷蔵庫などの上に置いて保管することも避けた方が良いでしょう。
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温度に注意
はちみつは15℃前後で結晶化がはじまり、かつ温度差に弱いので、常温で出来るだけ温度が一定な冷暗所で保管するようにしましょう。
温かい空気は上方向にのぼるので、部屋の中では高い場所の方が保管に適しています。
なるべく高いところにある棚などに置いておくと良いでしょう。
ただし、エアコンの近くは温度差が激しくなるので避けるようにしてください。
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容器やスプーンは清潔なものを
はちみつは不純物が混ざると結晶化しやすくなります。
例えば、はちみつをスプーンでパンに塗ったり、口に入れたりして、そのスプーンでまたはちみつを掬うのはNG!
はちみつの中にパンくずや唾液が入ってしまうため、固まりやすくなってしまいます。
衛生的にも良くはないので、はちみつの容器やスプーンは常に清潔なものを使うようにしましょう。
固まってしまったはちみつ、元に戻す方法はある?
注意していても冬場などは、はちみつが白く固まってしまうこともありますよね。
固まったとしてもはちみつは安心して食べられるものなのですが、使いにくかったり、人によってはジャリジャリとした食感が嫌いといった問題も出てきます。
そこで、固まったはちみつを溶かす方法を調べてみたところ、
- 湯せんする
- 電子レンジを使う
- 使い捨てカイロを使う
- お風呂に漬ける
といった、4つの方法を発見しました!
それぞれのやり方を詳しく見ていきましょう。
固まったはちみつを湯せんで溶かす方法
- はちみつ(容器に入ったもの)
- 鍋
- 耐熱性の皿
を、用意します。
鍋に皿を置き、フタを外したはちみつをその上にのせます。
はちみつの中身(容器ではなく中の液体の方)と同じくらいの水位になるように鍋に水を張り、沸騰しない程度にコンロで弱火にかけます。
このとき水が高温になりすぎると、はちみつの成分が変化してしまうので気をつけましょう。
スプーンなどではちみつをかき混ぜてムラをなくします。
結晶が完全になくなるまでこれを行い、戻ったらお湯から出して、自然に熱を冷ませばOKです。
この方法を使うとはちみつは再結晶しにくくなるので良いのですが、ずっと見ていなければいけないのと、時間がかかる(30分~1時間くらい)のが難点ではあります…。
電子レンジでチンしてはちみつを溶かす方法
この方法は「食べる分だけでいい!」「とにかく急ぎで溶かしたい!」という人にオススメ。
電子レンジでも使える耐熱皿を用意したら、使いたい量だけはちみつを入れて、10秒程度チンします。
取り出して、スプーンでかき混ぜてムラをなくし、結晶がなくなるまでレンチンを繰り返してください。
なお、販売されているはちみつは瓶やプラスチックの容器に入っていることが多いのですが、瓶やプラスチックをレンチンすると破損する可能性があり大変危険なので、必ず耐熱皿に移し替えてください。
使い捨てカイロで溶かす!?意外な方法
- はちみつ(容器に入ったもの)
- 使い捨てカイロ 2、3枚
- タオル 2枚
- 毛布 1枚
を、用意します。
はちみつの容器の上からタオルを一枚巻きつけます。
その上に使い捨てカイロを2、3枚ほどのせて、さらに上からタオルをもう一枚、包むように巻きつけます。
最後に毛布で包み、12~14時間程度放置しながら、たまにゆっくり上下にひっくり返しましょう。
こうすると、はちみつの熱が全体に行き渡るので、綺麗に溶かせますよ♪
これは半日以上かかる上に、タオルや毛布を用意したりと何かと面倒な方法ではありますが、たまにひっくり返す以外はほぼ放置でOK。
時間があるときに試してみると良いでしょう。
時間に余裕さえあれば一番簡単!お湯につけて溶かす!
お風呂に40℃前後のお湯を張ります。
はちみつのふたをしっかり閉めたら容器ごとその中にドボン!
結晶が溶けきったらOKです。
容器によっては浮くことがあるので、時々様子を見ながら、はちみつの中身にまんべんなく熱が行き渡るようにしましょう。
だいたい5時間くらいかかるようですが、こちらもほぼ放置で良いので、時間に余裕さえあればこれが一番簡単な方法かもしれません。
ふたをしっかり閉めてもはちみつの容器の中にお湯が入るのが心配であれば、ジップロックなどにはちみつを容器ごと入れて、ジップロックの中の空気をできるだけ抜いた状態で口を閉じ、それをお湯につけておくと良いでしょう。
どの方法を使っても共通して言えることですが、焦って加熱しすぎたり、何度も繰り返し溶かすのは、風味が落ちたり変質する可能性があるので、やめておきましょう。
おわりに
今回は「固まるはちみつと固まらないはちみつの差」「はちみつを固まらせない方法」「はちみつを溶かす方法」などをご紹介しました。
結晶化しても食用に問題はないのですが、やはりはちみつはとろ~りなめらかな舌触りが良いですよね♪
正しい保管方法を実践して、はちみつを美味しくいただきましょうね!
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