家庭の食卓によくでてくるのがハヤシライス。
カレーに続いて、簡単に作れて、ワンディッシュメニューでもあるので、何かと便利です。
そして、似たようなハッシュドビーフだとか、ビーフストロガノフだとかってあるのですが、これらの違いって何かわかりますか?
ハヤシライスとハッシュドビーフ、そしてビーフストロガノフの違い、ここではっきりさせましょう!
ハヤシライスとハッシュドビーフの違いとは?
まずはハヤシライスとハッシュドビーフの違いについてです。
どちらも似たような料理じゃない?って思いますよね。
【ハヤシライス】
ハヤシライスというのは、薄切り牛肉と玉ねぎを炒めて、赤ワインとドミグラスソースで煮込む料理です。
カンタンに作れるようにルーも販売されていますよね。
これは、日本で生まれた料理なのです。
明治期に実業家の早矢仕有的(はやしゆうてき)という方が考案したと言われています。
それで「ハヤシライス」という名前がついたという説もあります。
【ハッシュドビーフ】
では、ハッシュドビーフはどうでしょうか?
これも実は日本で生まれた料理でもあり、ハヤシライスとレシピはそう変わりないのです。
また、ハッシュドビーフのレシピは人やお店によっても、違いがあります。
調味料に醤油やウスターソース、ケチャップなどを使うこともあり、それも人それぞれという感じです。
では、ハヤシライスとは何が違うんでしょう?
ここでいくつかの説があるので見てみましょう。
*大人用と子供用の違い
子供向けにトマト味を濃くしたものがハヤシライス。
大人向けにドミグラス味が強いものがハッシュドビーフ。
というふうに、大人用と子供用との違いだという説です。
*そのまま食べるか、ご飯にかけるかの違い
ご飯にかけて食べるのがハヤシライス。
そのまま食べるのがハッシュドビーフ。
とはいうものの、ハッシュドビーフは北米などでは、ひき肉やコーンビーフを使ったり、またマッシュドポテトを添えて食べたりもします。
またパスタに添えて食べることもあるのです。
*言葉の変化
ご飯と一緒に食べる「ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス」が日本風になまって、「ハヤシライス」になったという説もあります。
特にはっきりとした違いはないのですが、しいていえば、やはりご飯にかけて食べるのが「ハヤシライス」でしょうかね。
ビーフストロガノフとは
ハヤシライスやハッシュドビーフが日本で生まれたのに対し、ビーフストロガノフはロシア料理です。
牛肉と玉ねぎを炒めて、サワークリーム入りのソースで煮込むのがビーフストロガノフなのです。
ここで、違いが分かりましたか?
ハヤシライスやハッシュドビーフとの明らかな違いは、
・ロシア料理ということ
・サワークリームが入ること
です。
この2点がはっきり違うんです。
サワークリームの代わりに生クリームを使うこともあります。
カンタンに言えば、ビーフストロガノフは「牛肉と玉ねぎのサワークリーム煮」となるのです。
ところで、ビーフストロガノフの由来はご存じですか?
もともとロシア語で「ベフ(ビフ)」というのが「~流」「~風」という意味であり、「ストロガノフ」は人名なのです。
なので、「ビフストロガノフ」は「ストロガノフさん流の料理」という意味になるのですが、日本に伝わってくる際に「ビーフ」と牛肉を表してしまったのかもしれません。
【番外編】ボルシチやビーフシチューとは
ボルシチもまたロシア料理の一つです。
寒いロシアでは温かい煮込み料理が好まれて、お肉や野菜をたっぷり使って煮込んだボルシチも定番料理となっています。
ボルシチはドミグラスソースを使わないのですが、赤いスープです。
これは中にいれる「ビーツ」の色なのです。
ドミグラスソースを使わないという点から、ハヤシライスやハッシュドビーフとも区別がつきますね。
一方、ビーフシチューはどうでしょう?
ビーフシチューはドミグラスソースで味付けをするので、ハヤシライスやハッシュドビーフとも似ています。
またビーフストロガノフともたいして変わらないかな?とも思いますね。
ビーフシチューは牛肉のほかに、玉ねぎ、にんじん、じゃがいもなどをブイヨンでぐつぐつ煮込みます。
そしてドミグラスソースやトマトソースなどで調味するわけです。
ハヤシライスやハッシュドビーフ、ビーフストロガノフとの違いは何かと言えば、
・いろんな野菜が入るという点
・牛肉の大きさが違うという点
が大きな違いだと言えます。
ビーフシチューは煮込むので、牛肉も厚みのある大きいものを入れますよね。
ということで、ボルシチやビーフシチューもハヤシライスとははっきりと違うことがわかりますね。
さいごに
ハヤシライスとハッシュドビーフ、そしてビーフストロガノフの違い、あいまいなところもありますが、ビーフストロガノフは他のものとは違い「サワークリームが入る」ということもはっきり知っておきましょう。
コメント