白菜やきゅうりなど、好きなお野菜で自宅でつけものを漬けている人も多いでしょう。
私はせいぜい浅漬けくらいなのですが、なかなか自分で本格的に漬けるってできないんです。
ところで、漬けていると、表面に白いものが発生することがありませんか?
漬物に発生する白いカビのようなものの正体は何なのか?
これができたら捨てるしか道がないのか?
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漬物にできた白いものの正体とは?
白菜やきゅうりの漬物を見ると、なんだか白いカビのようなものが生えてる~~
こんな現象はよく見られるものです。
この白いものの正体はいったいなんでしょう?
2通り考えられます。
【カビ】
その白いものをよく観察してみてください。
綿毛のようなものがついていて、一部分緑とか黒とか変色しているということはないですか?
これは明らかに「カビ」ですので、除去してください。
また漬物の表面だけにとどまらず、下の方にもできていたり、容器にもカビのようなものがついていたら、やはりそれもカビなので、注意が必要です。
また、そのカビがついている野菜(漬物)も捨てたいですね。
【産膜酵母】
白いカビのように見えるけれども、よく見ると表面に白い膜のようなものがはってるという場合は、それは「産膜酵母」と呼ばれるものです。
漬物の表面にだけ発生し、容器などにもついていないようであれば、カビではなく産膜酵母だと言えるでしょう。
これは漬物には常在する菌で、少量なら捨てる必要がないものなのです。
食べることはできますが、ちょっと気持ち悪いと思えば、食べるときに水で洗い流すということもできますよ。
産膜酵母はどうしてできる?
ではこの産膜酵母ってなぜできるのでしょうか?
【塩分との関係】
塩分の濃度が13%以下のときに発生しやすいと言われています。
ちなみに塩分の濃度が2.2%~2.5%のものがいわゆる「浅漬け」と呼ばれるものです。
「本漬け」と呼ばれる塩分3%の漬物は1週間から2週間くらい食べられます。
塩分濃度が10%~25%のものが保存漬けと言われ、一度につけて長く食べられる漬物です。
だいたい半年から1年くらい食べられます。
ということは、13%でも問題ないのでは?と思うのですが、そうです。
特に問題があるわけではありません。
ただ、この産膜酵母は塩分濃度が13%くらいのときに発生するということです。
塩分濃度を15%くらいにすると、産膜酵母は発生しません。
気になる人は塩分濃度を上げればよいということです。
【温度との関係】
産膜酵母は保存温度が高くなると発生しやすくなります。
漬物を保存するのに適した温度は20~25度です。
これ以上暑くなる夏には、冷蔵庫に保存したほうが良いでしょう。
【かき混ぜることとの関係】
あまりかき混ぜないでいると発生しやすくなります。
産膜酵母は空気を好むので、空気に触れる表面に発生します。
よくかき混ぜていても、産膜酵母が発生するようであれば、塩を足した方が良いでしょう。
産膜酵母ができても食べられる?それとも捨てる?
では産膜酵母ができてしまったら、その漬物はどうしましょう?
食べられなくて捨てるしかないのでしょうか?
そんなことはありません!
十分に食べられるものなのです。
また少量発生した場合、混ぜ込むことで漬物の風味を出すことができます。
しかし大量に発生すると逆に風味を損なうことになるので、注意が必要です。
大量発生した場合には、ある程度その部分を捨てたほうが良いでしょうね。
産膜酵母は、表面に発生することで膜を作りますが、空気に触れるのを嫌う菌も漬物に発生します。
漬物の発酵に欠かせない乳酸菌がその一つですね。
産膜酵母が発生することで、乳酸菌も増えるというのは良いことです。
しかし、空気に触れるのを嫌う菌は乳酸菌だけではありません。
他の菌も同時に増殖するんです。
例えば、足の裏のニオイがするといわれる酪酸菌とか。
こうした菌が増えたら、当然、漬物の風味が台無しになってしまいますね。
なので、漬物はよくかき混ぜることが大切になってくるのです。
酵母というのは、よく耳にしますね。
味噌や醤油を作るときにも酵母が発生しますし、ビールやワイン、日本酒などのお酒を造る時にもこの酵母が風味を良くしてくれるわけです。
決して悪いものではなく、上手に取り込めば、漬物もおいしくなるってことなんです。
まとめ
漬物に白い何かができると、なんとなくカビのように見えますし、食欲減退なんてこともありますよね。
でも、それが白い薄い膜のようなものであれば、「産膜酵母」なので少量の時に、漬物に混ぜ込んでしまいましょう。
おいしい漬物になるエキスだと思えばよいですね。
でもどうしても気になるというときには、水で洗い流したり切り取ってしまっても良いですよ。
そして産膜酵母ができないように、よくかき混ぜたり、温度管理、塩分調節もしてみるといいですね。
おいしい漬物ができますように!
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