神社で受けることのできる御守り。
最近はデザインや材質も様々で、可愛いものも多いですよね。
ですが、御守りを受けて帰ってしばらくしたら壊れてしまった、なんて経験ありませんか?
お気に入りの御守りが壊れてしまうのはショックですし、「何か不吉なことが起こるんじゃ…」と不安になるかもしれません。
そこで今回は、御守りが壊れるのは不吉の予兆なのか、また壊れたあとはどうすればいいのかを解説していきます。
目次
そもそも御守りとは
そもそも御守りとは具体的にどのようなものなのでしょうか?
御守りを受けることが出来るのが「神社」です。
神社にはそれぞれ神様が祀られており、その神様を身近に感じ、接触することができる神聖な場所です。
そして、各神社がお祭りなどを通して「御神璽(ごしんじ)」という、神様の神霊を宿したものを作ります。
その御神璽を入れたものが「御守り」なのです。
そうして、御守りを受けた人たちに神様の御霊(みたま)をお分けするのです。
御守りを受けた人はそれを近くに置くことで、その神社の神様を身近に感じることが出来る、という訳です。
御守りは「ミニサイズの神社」だと思うと、分かりやすいかと思います。
御守りはその神社の神様を身近に感じられるものなんですね。
御守りが壊れたのは不吉な予兆なの?
「切れた」「壊れた」という言葉自体がネガティブなものなのでマイナスイメージを抱きがちですが、御守りに関しては不吉な意味に捉える必要はありません。
御守りとは読んで字のごとく、災いから身を「守って」くれるものです。
例えば、「縁結びの御守りの紐が切れた!好きな人との縁も切れちゃうのかな…」と、不安になるかもしれませんが、その紐は「災いから身を守るために切れた」のであって、「好きな人との縁が切れた」わけではありません。
災いから、ということですから「何かしらの悪縁が切れた」と捉えると良いでしょう。
交通事故の御守りが壊れたら「事故に遭うことから守ってくれた」とか。
ですので、切れたり壊れたりした御守りに対しては、まず感謝の心を持ちましょう。
神社に参拝する時のような気持ちで、壊れたあとも丁寧に扱うことが大切です。
壊れた御守りはどうすればいいの?
御守りが壊れたら神社にお返しすると良いでしょう。
神社にお返しすることを「返納」といいます。
返納の方法はいくつかありますので、ご紹介していきますね。
・御守りを受けた神社に直接返納する
返納は、基本的には御守りを受けた神社に直接お返しするのが良いとされています。
通常、神社には御守りを返納するための場所が設けられていますので、そこに返納すればOKです。
返納の場所が分からなければ神社の社務所や授与所で尋ねると良いでしょう。
・御守りを受けた場所が遠方の場合
旅行先で御守りを受けた、などの理由でその神社が遠方の場合は、郵送でも受け付けてくれます。
封筒の宛名の横に返納希望の旨を書く方がより親切ですが、何も書かなくても問題ありません。
郵送が無理なら近くの神社に返納しても構いません。
・「左義長」に参加する
「左義長(さぎちょう)」という、お正月に飾ったものや書き初めしたものを焚く行事が各地で行われています。
地方によって時期は異なりますが、だいたい1月中旬に行われます。
「どんど焼き」とか「鬼火焚き」などと呼ぶ地域もありますね。
この時左義長に参加して、御守りを一緒に焚いてもらってもOKです。
御守りを受けた神社の近くなどでなくても、近所で行われている場所で焚いてもらえば大丈夫です。
・お寺じゃダメ?
神社は日本の神様、お寺は仏様を祀っている場所です。
ですから「神道」と「仏教」という、宗教の違いがあるのです。
神社で受けた御守りは神道式で焚いた方が良いので、神社に返納した方が良いでしょう。
ちなみに御守りは「お返しする」「返納する」という言葉を使うのが適切とされています。
御守りは「お金を払って神様からのご加護を受け取る」もの。
神様からのご加護を受けたものですから、「処分する」「捨てる」という言葉は使わないようにしましょう。
お金を払うのは神様からのご加護に対する感謝とお礼の気持ちであると捉えると良いでしょう。
壊れた御守りは持ってちゃダメ?
冒頭で書いたとおり、最近では可愛い御守りも増えています。
デザインを気に入って御守りを受けたから修理して持っておきたいな、と思う人もいるでしょう。
本来なら壊れたり汚れたりした御守りを持ち続けることは推奨できないとされています。
ですが、どうしても離しがたい場合は、修理して持ち続けることがいけないとも言い切れません。
御守り本来の役目は壊れた時点で終わっているので、神様の御霊はもう去っているということだけは理解しておきましょう。
もし修理して持ち続ける場合も、感謝の心を忘れずに、丁寧に扱うようにしましょうね。
一番大切なのは「心をもって接する」こと
神社は古くから神聖な場所とされ、昔からのしきたりや風習を守ることは重要とされています。
ですが、昔は地味だった御守りも今はデザイン性に富んだものが増えてきたように、時代はどんどん変化しています。
古いしきたりや風習を守ることも確かに大切ですが、そこに「神様に対する心」がなければ意味がありません。
一番大切なのは、心を込めること。
御守りを返納することでちょっとでも神様に対して嫌な感情を抱くくらいなら、修理して大切に持っていれば良いと思います。
伝統を大事にしつつ、柔軟に対応することが大切ですよ。
おわりに
いかがでしたか?
御守りが壊れてもネガティブな気持ちになることはありません。
感謝の心を持ちつつ柔軟な対応をして、ポジティブな気持ちでいることが、幸せへの近道なのかもしれません。
コメント