カカオバター、カカオニブ、カカオマス、カカオリカーの違いは何?

カカオバター、カカオニブ、カカオマス、カカオリカーの違いは何? 料理・食べ物

「カカオバター」や「カカオマス」など、「カカオ○○」と付く言葉は意外とあるものです。

 

「カカオ」はチョコレートなどの原料になるということは広く知られていますが、ではこれらの「カカオ○○」の違いは一体何なのでしょうか?

 

今回は「カカオバター」「カカオニブ」「カカオマス」「カカオリカー」、この4つの違いについて調べてみました。

スポンサーリンク

4つの「カカオ○○」の違いとは?

カカオバター、カカオニブ、カカオマス、カカオリカー。

この4つに共通しているのは、「原料がカカオ豆」だということです。

 

では、何が違うのか?

ひと言で表すと、「加工段階」の違いです。

 

収穫されたカカオ豆はチョコレートなどを加工・製造する国まで運ばれ、そこでいくつかの加工工程を経て、チョコレートなどの材料になります。

 

この過程でカカオバター、カカオニブ、カカオマス、カカオリカーが出来ていく、という訳なんですね。

 

言葉ではちょっと分かりにくいので、カカオ豆の加工工程を見てみましょう。

 

 

カカオ豆の加工工程

 

  1. カカオ豆の仕入れ、豆の選別

原産地からカカオ豆が届いたら、まずゴミや悪いものを取り除きます。

 

  1. 焙煎(ロースト)、殺菌

焙煎してカカオの香りを引き出し、同時に熱で殺菌します。

 

  1. 皮や殻、胚芽を取り除く

焙煎後に皮や胚芽を綺麗に取り除きます。

ここで出てきたものを「カカオニブ」と呼びます。

 

  1. 磨潰(ミリング)

カカオニブを潰し、液状にします。

ここで出来た液状のものを「カカオリカー」と呼びます。

 

  1. 冷却、成形

加工しやすくするためにカカオリカーを固めます。

ここで出来た固形のものを「カカオマス」と呼びます。

 

ここまで終わったらチョコレートを製造する段階に入れます。

カカオ豆を仕入れてからもたくさんの工程があるんですね。

 

また「カカオリカー」を搾油し、脂肪分を取り除いたものを「カカオバター」と呼びます。

ココアにはこのカカオバターが含まれないので、ココアを製造する場合は最後の工程がチョコレートとは変わってくるのです。

 

加工の工程を説明したところで、次はもう少し詳しくそれぞれを見ていきましょう。

 

 

それぞれの違いをもう少し詳しく見てみよう

カカオニブ

焙煎後のカカオ豆から胚芽と皮などを取り除いたもの。

スポンサーリンク

栄養価が高く、美容や老化防止にも良いとされているため、現在では「スーパーフード」としても注目されています。

お菓子のトッピングに使われることも。

 

カカオリカー

「カカオニブ」を磨潰(ミリング)し、液状のペーストにしたもの。

 

カカオバター

「カカオリカー」を搾油して、脂肪分を取り除いたもの。

カカオ豆に6割弱ほど含まれている、カカオ豆の油脂分です。

溶ける温度は34.5℃とされ、口の中に入れるとスッと溶けます。

 

カカオマス

「カカオリカー」を加工しやすいように固めたもの。

脂肪分を多く含んでいます。

ここに砂糖や粉乳などの材料を入れて練り、固めたものがチョコレートになります。

 

 

体に嬉しい作用も!カカオに含まれる栄養素

以上のような加工工程を経て、カカオ豆はチョコレートやココアになっていきます。

 

そんなカカオ豆には豊富な栄養素が含まれていることを、ご存知でしょうか?

 

ここではその栄養素と、それぞれが私たちの体にもたらしてくれる作用をご紹介していきます。

 

カカオポリフェノール

  • 血圧低下

血管の炎症をしずめ、血管を広げてくれる作用があります。

 

  • 動脈硬化の予防

動脈硬化の原因のひとつである「コレステロールの酸化」を抑えてくれるはたらきがあります。

 

  • 美容効果

肌の老化の原因である「活性酸素」を除去し、肌トラブルを防いでくれます。

 

  • アレルギーの改善

アレルゲンのはたらきを抑制し、アレルギーの発症や、アレルギー症状の悪化を防いでくれます。

 

  • 脳の活性化

脳に栄養を与えることで、加齢とともに低下する脳の認知機能を高めてくれる可能性があります。

 

テオブロミン

  • リラックス効果

癒しに関わる「セロトニン」という脳内ホルモンを増加させるはたらきがあるので、リラックス効果をもたらしてくれます。

 

  • 冷えの改善

テオブロミンが毛細血管を刺激し、全身の血流を良くしてくれるため、体の冷えを和らげる効果が期待できます。

 

カカオプロテイン

  • 体を整え、エネルギーを作る

カカオプロテインはたんぱく質なので、体を整えるホルモンの生成や、生活する上でのエネルギーを生み出してくれます。

 

  • 整腸作用

腸内細菌のエサとなることで腸内フローラを変化させ、腸のはたらきを良くしてくれます。

 

リグニン

リグニンは不溶性食物繊維の一種で、腸のはたらきを活発にしてくれます。

また、腸内細菌を増やす効果もあり、腸内環境を良くしてくれます。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

 

「カカオバター」「カカオニブ」「カカオマス」「カカオリカー」と、いろいろな名前が付いているのでややこしいですが、それぞれの違いは「加工の段階の差」だけだったんですね。

 

このようにカカオ豆は様々な工程を経て美味しいココアやチョコレートになり、私たちの元にやってきます。

 

体に良い成分もたくさん入っているので、この機会に是非、カカオを摂ってみてくださいね!

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました