炊飯器には、必ず保温機能が付いています。
炊き上がってから時間が経っても温かいご飯が食べられる、とても便利な機能です。
人によって、ご飯を炊く時間、保温機能の使い方はさまざまです。
朝に1日分炊く場合、外出前に保温を切るように設定しているのではないでしょうか。
しかし、準備で慌てていて切り忘れる可能性があります。
あるいは、あえて保温したまま出掛けるという方もいるでしょう。
保温が長時間に及んだ場合、問題が発生することはあるのでしょうか。
炊飯器の保温機能の使い方について、考えてみましょう。
炊飯器の保温時間の限界
忘れた場合と意図的の場合がありますが、炊飯器の保温は何時間まで可能なのでしょうか。
これは統一されているわけではなく、メーカーや商品、加熱方法によって違います。
それぞれの説明書を確認するしかありませんが、12時間から24時間が多いです。
長いものでは、30時間から40時間程度保温できるものもあるようです。
長時間保温できるのはすごいですが、さすがに1日以上保温することはなさそうですね。
炊飯器の保温時間とご飯の味
時間を守って保温しているといっても、ご飯の味まで保たれているわけではありません。
ご飯をおいしく食べたいのであれば、5時間から6時間が限界です。
長時間保温しても味を保つ商品も出ているようですが、早めに食べた方が良いでしょう。
やはり、ご飯は炊きたてが一番おいしいですね。
保温し過ぎたご飯
長時間保温したご飯は、水分量が減り、パサつきが気になるようになります。
さらに、臭いや黄ばみが発生することもあります。
臭いの原因の1つは、お米に付いている米ぬかです。
米ぬかには細菌がおり、保温中にどんどん繁殖していきます。
全部落としきれるわけではありませんが、お米はしっかり研ぎましょう。
細菌は、お米の浸水時間が長くなっても繁殖します。水温が上がることが原因です。
夏は特に注意が必要です。
他にも、釜の汚れ、しゃもじの入れっ放し、お米の質も臭いの原因になります。
保温時間からは少し離れますが、覚えておきましょう。
黄ばみが発生するのは、ご飯の糖とアミノ酸が反応するためです。
保温とご飯の腐敗
保温時間に比例してご飯の味も落ちますが、腐ることはないのでしょうか。
実は、保温している間は腐らないと言われています。
その理由は、保温の温度にあります。炊飯器の保温は、70度程度になっています。
細菌は60度以下になると繁殖するので、70度であれば大丈夫ということになります。
ですが、炊飯器の蓋を何度も開け閉めしていると、温度の低下を招き細菌が増えます。
また、一度保温を止めて時間が経ってから再保温するのも避けた方が良いです。
腐らないと聞くと安心ですが、白米以外で保温できないものもあります。
まずは、炊き込みご飯です。具がたくさん入っているため、傷みやすいです。
おこわとおかゆも、保温するころはできません。
玄米や雑穀米は、保温不可と短時間なら保温可の両方の意見があります。
酢飯も、保温可とされている場合と不可とされている場合があります。
もっとも、酢飯は保温してまで食べることはなさそうですね。
保温と火事
ご飯についても心配ですが、火事の発生も気がかりです。
家電製品なので絶対とは言い切れませんが、火事が起こる可能性は低いです。
初めの方に述べた限界時間の範囲内なら、大丈夫だと考えて良いでしょう。
異常があって高温になってしまったとしても、炊飯器には火事防止の工夫があります。
ヒューズという部分が切れて、電源が落ちるようになっているのです。
空焚きしてしまったときも、「空焚き防止機能」が働くので心配はいりません。
最近の炊飯器であれば、こうした機能は付いているはずです。
中には、炊飯器の故障が原因による火事を考えてしまう方もいるかもしれません。
ですが、ご飯が上手く炊けない時点で故障に気づくのではないでしょうか。
まとめ
炊飯器の保温機能はきちんと安全面について考えられていることが分かりますね。
特に、保温限界時間が長いこと、ご飯が腐らないことには驚きます。
そうは言っても、電気代もかかるので、なるべく切った方が良いと思います。
長すぎる保温は、炊飯器の寿命を縮めることにもつながるのではないでしょうか。
ご飯も冷蔵保存や冷凍保存の方がおいしく食べることができます。
もし切り忘れそうなときは、コンセントを抜いてしまいましょう。
ご飯を盛る前に抜くことを習慣づければ、忘れることもなくなります。
保温機能を上手に活用していきましょう。
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