蚊の寿命はどれくらい?生まれてから死ぬまでの暮らしぶりを解説

蚊の寿命はどれくらい?生まれてから死ぬまでの暮らしぶりを解説 虫・生き物

蚊の寿命はどれくらい?生まれてから死ぬまでの暮らしぶりを解説

夏になると活発に活動を始める虫と言えば、「蚊」ですよね!

知らないうちに蚊にさされて、かゆくなったりするのも嫌ですが、夜寝ているときに、「ウィ~~~ン」という音とともに行ったり来たりするのが一番ストレスです。

この蚊の寿命ってどのくらいかご存じですか?

蚊はどんな一生を送るのでしょうか?

人の血を吸う蚊ですが、生態系ではまた重要な位置にある蚊についてまとめてみました。

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蚊の寿命はどのくらい?

 

蚊の寿命は蚊の種類にもよりますが、おおよそ「3~4週間」と言われています。

さらに詳しく見ていきましょう。

 

雌の蚊が卵を産みます。

産卵は水面にし、2~3日後に孵化するようになり、卵からボウフラになります。

 

ボウフラになってから1週間から長くて1か月かけて4回脱皮して、さなぎになります。

さなぎになってから2~3日後には羽化して成虫になります。

この成虫になるまでの期間は水の中で過ごしていて、成虫になってから飛んでいくようになります。

 

成虫になって2~3日後には雌は卵を成熟させるために動物や人の血を吸うようになります。

血を吸ったら2~3日は休んでいるのですが、卵が成熟すると産み付けて、また次の産卵の準備に入ります。

 

雌の蚊はこうして吸血→産卵→吸血というサイクルを1~4回繰り返すと言われています。

3~4週間という間にこのように生きて、一生を終えていくという形になるのですね。

 

ここで、雌の蚊が血を吸うと言いますが、人や動物の血を吸うのは雌だけなのです。

じゃあ、雄の蚊は?

 

雄の蚊は花の蜜や樹液を吸って生きています。

ウィ~~ンという音とともに人によって来るのは雌の蚊なのですね。

しかも卵の成熟のために必要な血を吸うというわけなんです。

 

 

蚊の一生

 

それでは、蚊の一生について、さらに詳しく見てみましょう。

 

【卵】

水面に産み付けられる卵の数はなんと200~300個!

なんとも多くの卵が産み付けられるんですね。

 

水面にきれいに縦に並べられるように産み付けるんです。

その様子が船のようなので「卵舟」と呼ばれています。

 

この卵は乾燥にも強く、水たまりで生まれて、水がなくなったとしても生き続けるんです。

生命力の強い卵ですね。

 

【幼虫】

卵が孵化すると「ボウフラ」になります。

ボウフラは水面に浮いて生息します。

ボウフラの尻尾が呼吸器になっていて、その部分が水面に出て呼吸をしているのですね。

 

このボウフラ、静かなところが好きで、水面が穏やかなところを好みます。

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ボウフラの期間、1週間から長くて1か月ですが、この間は水中の微生物や生物の死骸、排せつ物を食べて生きているのです。

 

水の流れのはやいところでは生きていくのが大変なので、穏やかな水面に生息していますが、水中の微生物など食べながら、実は水を浄化してくれる役割もあるのです。

 

また、逆に、ボウフラは小さい魚たち、例えば、金魚やメダカ、フナなどのよいエサになります。

大切なたんぱく源でもあるボウフラは水辺の生き物たちの栄養となっているというわけです。

ちょっと意外ですね。

 

【さなぎ】

ボウフラの期間、1週間から10日くらい、長くて1か月といわれますが、合わせて4回脱皮します。

脱皮してさなぎになりますね。

このさなぎのことを「オニボウフラ」と呼んでいます。

 

ボウフラ時代には尻尾で呼吸していましたが、さなぎになると胴体から伸びた2本の触角のようなもので呼吸するんだそうです。

この触角のようなものが鬼の角みたいだということで、「オニボウフラ」という名前がついたんだそうです。

 

さなぎからいよいよ成虫になるまでが約2~3日。

ゆっくりと脱皮して成虫になり、脱皮した成虫は体が乾くと空中に飛び立っていくのです。

 

【成虫】

成虫になったものが私たちが普段呼んでいる「蚊」なのです。

雄は花の蜜や樹液を吸っていると先述しましたが、雌も普段はそうなのです。

 

ただ、交尾した雌の蚊は卵を成熟させたいのです。

そのために栄養豊富な人や動物の血を求めて、私たちのそばに寄ってくるというわけです。

 

人や動物の血を吸う以外には、蚊は普通、木や建物の陰にへばりついて生息します。

風が弱いとき、湿度が下がってくると飛びたって、樹液や密を吸いにいくのです。

 

そんな蚊ですが、自然界の中では貴重な栄養源となる重要な立場にいるのです。

 

食物連鎖という言葉を聞いたことがあると思いますが、ボウフラ時代には水中の微生物などを食べて水を浄化させる働きをしつつ、また金魚やメダカなど水辺の小型魚類のエサとなって役に立っていますね。

 

成虫となった蚊もやはり、多くの小動物たちの貴重な栄養源だというのです。

動物たちの動きが活発になり始める気温が上がった時期に蚊も増えるので、小動物たちの良い獲物として蚊も存在しているのですね。

 

しかし、人間にとっては、害虫の一つでもあります。

伝染病などを持ってくることもあり、マラリアなどが代表的な例です。

時には死をもたらすような病気をもってくるので、気を付けなければいけない虫でもあるのです。

 

 

まとめ

 

人にとっては迷惑きわまりない蚊なのですが、卵から幼虫、そしてさなぎ、成虫になるまで、自然界の中では重要な役割を果たしていることがわかりました。

 

しかし、私たち人間にとっては、血は吸われてかゆくなるし、時に重大な病気を持ってきて移すこともあるので、警戒すべき虫でもあるのですね。

 

蚊は水辺が好きですし、木や草の多いところにも多く発生します。

野外での活動の際は、そして自宅ででも、蚊の対策は十分にしたいものですね。

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