賞味期限が二年以上過ぎた古いお好み焼き粉で作られたお好み焼きを食べて重度のダニアレルギーを発症した人がいるというニュースが、かつてテレビでも取り上げられました。
小麦粉やお好み焼き粉はダニの好物なので、保管には注意が必要なんですよね。
でも、ダニは肉眼ではなかなか確認しづらいほどに小さくて、そんなに小さな虫から食べ物を守るにはどうすればいいのかが悩ましいところだと思います。
今回は、ダニが好きな人間の食べ物や、その保管方法についてのお話です。
ダニが好む人間の食べ物
ダニには大きく分けて2グループに分かれていて、
・人のフケや垢を好むチリダニ
・食品が好きなコナダニ
が、います。
どちらのダニもタンパク質や旨み成分を好みます。
そして、人間が食べる食品の中でダニが好むものとしては、ニュースで取り上げられたお好み焼き粉以外にも
・小麦粉
・たこ焼き粉
・ホットケーキの粉
・天ぷら粉
・粉ミルク
・だしの粉
・煮干し
・ほし椎茸
・鰹節
・香辛料
・ココア
・すりごま
などがあげられます。
ダニはどんな環境で繁殖しやすい?
ダニが繁殖する環境としては
・湿度 60~80%
・温度 22度~28度
餌が豊富にあり、潜って卵を産める場所(布団やカーペットなど)があれば、ダニにとっては「食べ物もあって繁殖もしやすくて、とっても住み心地の良い場所♪」と認識されてしまいます。
ダニは高温多湿を好むので、日本においては春から夏にかけての季節に大繁殖します。
しかし寿命は短いので、秋や冬になると春や夏に生まれたうちの多くは死滅します。
ダニは常温で生まれてから1ヶ月たつともう成虫になってしまい、爆発的増殖をします。
ダニの寿命は約100日ですが、その生涯で100個程度の卵を産むと言われています。
その100個の卵が孵化して、また産卵して・・・え?めちゃくちゃ増えるじゃん・・・(鳥肌)
ちなみに1匹のダニは生涯およそ500個の糞をすると言われています。
糞も死骸も立派なアレルゲンですので、アレルゲンはもう眩暈がするほどの勢いで増えていくのです。
恐ろしい話ですね・・・
お好み焼き粉やタコ焼き粉などがなぜ繁殖しやすいかと言えば、
この中には魚介エキス、アミノ酸など美味しくするための物が多く含まれていて
格好の餌場と化し、さらに潜って卵を産める事から最高の場所なんですね!
ダニがいるかは肉眼でも確認できる!
ダニは非常に小さい生物ですが、よく目を凝らせば肉眼でも確認できることがあります。
白い粉のはずなのに、なんとなく全体が動いているように見えるのが肉眼でも確認できる動画ですね。
余談ですけどBGMが動画の恐ろしさによくマッチしてて、おぞましさ倍増ですね・・・
その他に、ダニそのものを肉眼では確認できなくても、食品の見た目の違和感から「ダニがいる?!」と気づける場合があります。
・食品が妙に粉っぽく見える
ダニと同じような色味の食品だったとしても、食品が妙に粉粉していて違和感を感じるかもしれません。
その理由は、ダニが食品を食べることで食べかすが増え、またそこで糞をする事で見た目の「粉っぽさ」が増し、肉眼でも「なんか変だぞ?」と気づけることがあります。
・食品の色が変わったように見える
食品を食べるダニの体は白色ですが、その脚はうっすらと肌色です。
たとえば、元の色が黒色や茶色の食品だった場合は、ダニが繁殖すればどことなく白っぽく変色したように見えてきます。
反対に、元の色が白い食品だった場合は、ダニの脚の色の影響でうっすらとピンクやオレンジがかったような色に見えてきます。
ただし、色が変化したように見える場合は、既にダニが数千~という単位で大繁殖してしまっているという事です。おそろしや・・・
ダニの繁殖を予防する食品の保管方法
・冷蔵庫に保存が最善
ダニを繁殖させない場所として、一番良いのは冷蔵庫保存と言えます。
しかし、冷蔵庫での保管は、ダニの繁殖を抑えるのに効果的というだけであって、ダニを死滅させる事が出来るわけではないので、注意が必要です。
たとえば、元々ダニがいるお好み焼き粉を冷蔵庫に入れて保管すれば、袋の中でダニがこれ以上繁殖することはありませんが、死滅はせずいわば「冬眠状態」となるだけなので、また冷蔵庫から出して常温になればダニは活動を再開します。
ダニは高温多湿という環境を好むものの、寒さにも強く、乾燥にも負けないタフな体を持っているんです…無念。
ダニが死滅する温度はマイナス10℃以下と言われていますので、北国でもない限りはダニ対策が必須という事ですね。
また、食品を食べるダニは大きさが0.4mmと大変小さいので、袋の口を輪ゴムで縛るだけとか、密閉できない容器に移しただけでは簡単に侵入されてしまいます。
というわけで、お好み焼き粉の袋を開封して使用したらすぐに煮沸消毒した密閉容器やジップロックなどに移してしっかり密閉したらすぐに冷蔵庫へIN!することが、ダニ対策としては一番効果的ですね。
・湿度が低く保てれば死滅する
ダニは室温25℃以上、湿度60%以上で爆発的に繁殖しますが、一方で湿度の影響を受けやすく、50%以下を保てれば死滅すると言われています。
使い途中の食品は袋ごと食品庫に入れて長期間放置してしまう事が多いと思いますが、食品庫は開け閉めの頻度が少なく、温度も湿気もこもりやすい環境。
でも、こまめに開閉したり、開放して風通しを良くしたり、乾燥剤を使うことである程度ダニは駆除できるという事です。
開封したらすぐに冷蔵庫で保管するのが確実ではありますが、やむを得ず食品庫での保存を余儀なくされた場合は、以上の点に気を付けて保管するようにしましょう。
さいごに
ダニが原因で発症するアレルギーを起こさないように食品管理をする方法についてお伝えしてきましたが、
どうしても日常の生活が忙しいと、ついついめんどくさくそのまま置いていたりします。
しかしそれが原因で病気が発症するとなれば話は別だと思います。
まして子供に関係するとなると親は気がかりですよね。
少しでも子供に負担がかからないように出来るだけの事はしてあげたいものです。
頑張ってやってみましょう。
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