卵白をフワフワになるまで泡立てたものがメレンゲです。
シフォンケーキに使ったり、メレンゲクッキーやマカロン、マシュマロを作ったり。
メレンゲが味の決め手になるお菓子はたくさんあります。
ところが、メレンゲ作りは案外難しいものです。
作ったことがある方ならわかりますが、失敗も珍しいことではありません。
頑張って混ぜても泡立たなかったら、やる気もなくしてしまいますよね。
もうメレンゲを上手に作ることはあきらめたという方もいるかもしれません。
今回は、メレンゲを作るときに押さえておきたいことをまとめました。
目次
メレンゲが泡立たない原因と作るときのポイント
メレンゲが泡立たない原因は、以下の通りです。
・油分や水分が入ってしまった
・卵黄が入ってしまった
・砂糖を入れるタイミングが悪い
・卵の鮮度と温度
一つ一つ見ていきましょう。
◎油分や水分が入ってしまった
メレンゲは、油分や水分が少しでも入ってしまうと泡立ちません。
その理由は、表面張力とタンパク質にあります。
表面張力は、表面をできるだけ小さくしようとする性質です。
卵白は表面張力が小さいため、空気を抱き込むことができます。
一方、水は卵白より表面張力が大きく、泡立ちにくいのです。
また、卵白のタンパク質は、空気に触れると膜を作ります。
そうすることで泡を支えてくれるのですが、油分はタンパク質を壊してしまいます。
調理器具は、きれいに見えてもわずかに油がついていることがあります。
使う前にしっかり洗い、よく乾かすようにしましょう。
◎卵黄が入ってしまった
卵黄にも油分は含まれています。
卵白と卵黄を分けるときに失敗すると泡立たないので、慎重に行いましょう。
分けるための専用の道具を使う方法もありますね。
◎砂糖を入れるタイミングが悪い
メレンゲを作るときに砂糖を使いますが、入れるタイミングが大切です。
砂糖は水分を吸収し、泡を安定させてくれます。
しかし、同時に泡立ちを妨げてしまうという性質も持っています。
それでは、どうすればよいのでしょうか。次の2つがポイントです。
・砂糖を入れる前に泡立てておく
・砂糖は数回に分けて入れる
最初から砂糖を入れるのではなく、まずは卵白だけを泡立てましょう。
そうすれば、砂糖の泡を安定させる性質を存分に生かすことができます。
さらに、砂糖は3回程度に分けて加えてください。
砂糖を入れたら混ぜる、ということを繰り返します。
砂糖の量が多いなら、分けて入れる回数も増やした方が失敗を防げます。
メレンゲを使うお菓子のレシピには、このことがよく書かれています。
砂糖の性質を理解していれば、理由もわかりますね。
◎卵の鮮度と温度
卵の鮮度もメレンゲ作りには重要です。
古い卵は卵白のコシがなくなり、なかなか泡立ちません。
なるべく新鮮な卵を使うようにしましょう。
また、卵の温度にも注意する必要があります。
常温よりも冷えた卵白の方が泡のきめが細かくなり、安定します。
メレンゲを作る際は、ギリギリまで卵を冷蔵庫に入れておきましょう。
卵白を凍らせるとメレンゲが簡単にできる
泡立て方が不十分なのも、メレンゲを上手に作れない原因です。
ハンドミキサーを使えば楽ですが、普通の泡立て器しか持っていないこともありますよね。
手動では途中で疲れてしまい、中途半端な泡になってしまいます。
そんなときに試してみてほしいのが、卵白を凍らせる方法です。
やり方はとても簡単で、まず卵白を完全に凍らせます。
そして、シャーベット状になるまで待ちます。
あとは混ぜるだけですが、シャーベット状になった卵白のみをまず泡立てます。
その後砂糖を加えれば完成です。
砂糖の入れ方に決まりはないようですが、数回に分けて入れた方が安心ですね。
失敗したメレンゲは…修復可能?
失敗してしまったメレンゲは、残念ながら直すことができません。
ですが、他のお菓子に使えば無駄にならずに済みます。
マドレーヌ、フィナンシェ、パウンドケーキ、クッキーなどがありますね。
砂糖の量によりますが、オムレツを作ることもできます。
失敗しても捨てずに、活用方法を考えてみましょう。
まとめ
メレンゲ作りには、特別なことは必要ありません。
少し細かいところに気をつけ、コツをつかめばきれいに作ることができます。
今まで難しそうで避けていた。あるいは、以前失敗して苦手意識を持っている。
そんな方は、今回ご紹介したポイントを参考に、是非挑戦してみてください。
レパートリーが広がって、お菓子作りがより楽しくなるのではないでしょうか。
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