お洗濯の仕上げに入れる柔軟剤。
洗濯物をふわふわで良い香りにし、静電気も抑えてくれる優れモノです。
洗濯機で洗濯をするときは洗濯前に投入口に入れれば良いのですが、小物などを手洗いする場合、いつ柔軟剤を入れれば良いのでしょうか?
今回は「手洗いで柔軟剤を入れるタイミング」について、まとめました。
目次
柔軟剤を入れるタイミングはこれがベスト!
手洗いの場合に柔軟剤を入れるタイミングですが、ズバリ!最後のすすぎを済ませたあとです!
洗濯、すすぎのあとにもう一度容器に水を入れ、柔軟剤を分量のとおりに溶かします。
そこに再び洗濯物を入れ、約3分ほど浸しておきましょう。
このとき、容器の中をゆっくりかき混ぜるとより効果的。
3分経ったら洗濯物を取り出し、脱水してよく乾かします。
乾燥が不十分だと生乾きの嫌なにおいが残り、柔軟剤の良い香りが台無しになってしまうので、しっかり乾燥させましょうね。
そのタイミングで柔軟剤を入れるべきなのは何故?
洗濯機には最初に柔軟剤を入れるのに、手洗いの時は最後に入れるのはどうしてでしょうか?
簡潔に言うと、
・柔軟剤には洗剤の効果を中和する役割があるため
・洗濯洗剤と柔軟剤を一緒に入れると、お互いの効果を相殺してしまうため
この2点が挙げられます。
これだけではよく分からないと思うので、詳しく説明していきますね。
「酸性」「中性」「アルカリ性」と「中和」
「酸性」「中性」「アルカリ性」…。
理科の授業などで一度は耳にしたことがあるかと思います。
これらは、「水溶液」という、物質を水に溶かしたものの性質の名前です。
酸性とアルカリ性は両極にあり、その真ん中が中性、ということになります。
そして、性質の異なるものが触れ合い、それぞれの特性を失うまたは弱くすることを「中和」といいます。
「どうして急に化学の話をするの?」と思われるかもしれませんが、洗濯洗剤や柔軟剤の説明に必要になってきますので、頭の片隅にでも置いておいてくださいね。
柔軟剤の役割りと、洗濯洗剤の役割
柔軟剤を入れる目的は、洗濯物を柔らかくし、静電気を抑えるためですよね。
最近では良い香りの柔軟剤も多数販売されていますから、香り付けのために柔軟剤を入れる人もいるでしょう。
これらの柔軟剤の効果は「衣類に残すため」にあるものです。
柔軟剤の特徴をまとめてみました。
・効果を「残す」目的で使う
・陽イオン(+)界面活性剤が使われている
・流れにくく、とどまりやすい
対して、洗濯洗剤の役割りですが、洗濯というのはそもそも「衣類の汚れを落とす」ために行う作業です。
洗濯時に用いる洗剤も、その目的に合わせて作られています。
人間の皮脂や油汚れは酸性なのですが、洗濯で汚れを落とすときにこの汚れ成分を中和する必要があります。
そのため、酸性の汚れとは違う性質のものを使う必要があり、洗濯洗剤は中性、または弱アルカリ性であることが多いのです。
洗濯洗剤の他の特徴は、
・汚れを「落とす」目的で使う
・陰イオン(-)界面活性剤が使われている
・流れやすく、とどまりにくい
柔軟剤と比べてみてほしいのですが、真逆の要素で作られていますよね。
洗濯後に残ってしまった洗濯物のごわごわを柔らかくして、帯電防止の効果もおまけに付けてくれる柔軟剤には、洗濯洗剤とは逆の成分が含まれている必要があります。
そのため、一緒に入れてしまうとお互いが喧嘩し合い、それぞれの効果を相殺してしまうのです。
また、洗濯洗剤の洗浄成分は洗濯を終えた時点で役目を果たし、すすぎで流れています。
ですので、すすぎのあとに柔軟剤を入れれば、柔軟剤は問題なく効果を発揮できる、という訳なんですね。
柔軟剤を入れるときに気をつけたいこと
最近は良い香りのする柔軟剤が多数販売されていますよね。
香りにはリラックス効果や癒しの効果もあり、いいにおいがするとなんとなく気持ちも上向きになるものです。
自分好みの香りだと「多めに付けたいな」と思いがちですが、実はその考えは危険!
最近は「香害」といって、きつい香りは害だとも言われているのを御存知ですか?
当人は良いと思っていても、他人は不快なにおいだと感じたり、ひどいときには香りによる健康被害を及ぼすこともあるんだそう。
適量よりも多く柔軟剤を入れて香り付けをしようとするのは出来るだけやめておきましょう。
柔軟剤の適量ですが、洗濯物1.5㎏につき10ml、3㎏で20ml…といった具合に、1.5㎏ごとに10mlずつ増えます。
この量は柔軟剤のメーカーや商品によっては多少変わってきますので、容器に書いてある使用量の目安をよく読んでから、入れるようにしましょう。
また、過剰に柔軟剤を使用すると、洗濯物の吸水性が低下してしまいます。
入れた分だけ柔軟効果が高まるという訳ではないので、適切な量を入れることを心がけましょうね。
おわりに
いかがでしたか?
洗濯の目的は「落とすこと」、柔軟剤は「残すもの」。
これを覚えておけば、手で洗う際にうっかり手順を忘れてしまっても、少し考えれば大丈夫!
適量を使って、綺麗な衣類でお出かけしたいですね♪
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