おせち料理はいつ重箱に詰める?つめ方にルールやしきたりはある?

おせち料理はいつ重箱に詰める?つめ方にルールやしきたりはある? 年間行事

 

おせち料理は年明けの楽しみのひとつですよね。

異なる料理がたくさん入っているため準備は大変ですが、最近ではお店などで一品ずつ手に入れることもでき、便利です。

 

そんなおせちですが、一品ずつ準備した料理を重箱に詰めるのはいつが良いのでしょうか?

また、その際に注意すべきルールなどはあるのでしょうか?

 

今回はそちらについてまとめました。

 

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おせちを重箱に詰めるベストなタイミングはいつ?

 

おせちは元来、神様に収穫したものを報告して感謝するために、その土地でとれたものをお正月にお供えする行事でした。

 

現在では、

「お正月くらいかまどの神様にもお休みしていただこう」

「いつも忙しい家庭の主婦にも家事をしなくて良い時間を与えよう」

といった意味合いで、お正月に家族みんなで食べる料理とされています。

 

そういった意味を踏まえると、おせちは年が明ける前に詰めた方が良いでしょう。

 

おせち料理には比較的長持ちする食材が多く使われてはいますが、重箱に詰めるのが早いと料理もその分傷みやすくなります。

 

ですのでおせちを重箱に詰めるのは、年末、できれば12月31日がベスト。

詰め終えたら冷蔵庫か涼しい場所で保管しておきましょう。

 

もし年明けに詰める場合は、おせちを食べ始める時間の1時間半以上前から動くようにしましょう。

たとえば元日の正午に食べ始めるとしたら、10時半には準備を開始するのがオススメ。

 

料理を重箱に詰めるだけでなく、食器を人数分用意したり、お酒の燗をつけたりと、おせちを食べるときは意外と準備に時間がかかります。

 

時間に少し余裕をもって行動するようにしましょう。

 

 

おせちを詰めるのが「重箱」なのはなぜ?

 

重箱を使うのは「福が重なるように」「おめでたいことが重なるように」という願いが込められているからです。

 

五段重、または与(四)段重を使うのが正しいとされてはいますが、最近では一家族あたりの人数の変化などから、三段重を使う家庭も多いようです。

 

 

おせちを詰めるとき、何か決まりはある?

 

重箱は各段ごとで詰める料理が決められており、一品ずつにその家庭の幸福や繁栄を願う気持ちが込められています。

 

また、地方やしきたりなどによって詰め方に違いが出ることも。

今回は五段重と三段重の、一般的なおせちの詰め方をご紹介します。

 

五段重を使う場合

 

一の重 祝い肴(いわいざかな)

お重を重ねたときに一番上にくるのが「一の重」。

ここには「祝い肴」という、お祝い事にふさわしいものを詰めていきます。

 

黒豆・・・「黒く日焼けするくらいマメに働き、健康でいられるように」という願いが込められています。

 

数の子・・・ニシンのハラコであることから「二親(にしん)」という当て字に掛け、また、その卵の数も多いことから、「子孫繁栄」の願いを込めます。

 

田作り・・・干したカタクチイワシの稚魚を炊いたもの。カタクチイワシを肥料にして作った田畑が豊作だったことから「五穀豊穣」の願いを込めて作られる料理。

 

たたきごぼう・・・ごぼうは根を深く張り育っていくことから「深く根を張るかのごとく繁栄できるよう」と願う料理。

 

 

二の重 口取り、酢の物

 

伊達巻やかまぼこなど、酒の肴にもなる料理のことを口取りといいます。

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ここにはその口取りと酢の物などを詰めていきます。

 

《口取り》

紅白かまぼこ

・・・赤いものは「魔除け」、白いものは「清浄」を意味します。

 

伊達巻

・・・書が書かれた巻物のような見た目をしていることから「知識が増えるように」という願いが込められています。

 

昆布巻き

・・・「昆布」が「よろこぶ」に引っ掛けてあるため、縁起が良いとされます。

 

栗きんとん

・・・栗は古くから縁起が良いとされている果物。

きんとんは「金団」と書き、料理自体を金色の財宝に見立て「豊かな一年になるように」と願います。

 

《酢の物》

 

紅白なます

・・・材料のにんじんと大根は根菜類なので、その点から「深く根を張れるように」と願う料理。

紅白で祝いの水引きの色と同じことから、おめでたいとされています。

 

菊花かぶ

・・・「おめでたい」とされる菊の花のように、飾り切りしたかぶのこと。

 

 

三の重 焼き物

海の幸を中心に、縁起が良いとされる焼き物を詰めていきます。

 

・・・「おめでタイ」など、縁起物として重宝される鯛は味も良く傷みにくいので、おせち料理にはぴったり。

赤く、堂々とした姿が慶事にふさわしいとされます。

 

海老

・・・体が曲がっている海老は「長生き」の象徴。

「腰が曲がるまで長生きができますよう」という願いが込められています。

 

ぶり

・・・ぶりは出世魚として有名なことから「出世ができるように」という願いを込めます。

 

与(四)の重 煮物

山の幸を中心に作った煮しめ(煮物)を入れ「家族仲良く結ばれるように」と願います。

 

里芋

・・・里芋には子芋が多く付くことから「子孫繁栄」を願います。

 

くわい

・・・大きな芽が出るくわいは「めでたい」とされます。

また、里芋同様、子芋が多く付くので「子孫繁栄」の願いが込められます。

 

八つ頭

・・・「頭(かしら)となり出世できるように」という願いが込められています。

また、こちらも子芋が多く付くことから「子孫繁栄」の願いが込められます。

 

れんこん

・・・れんこんに空いている穴から向こう側が見えることから「将来の見通しが良くなるように」という願いが込められています。

 

五の重 空っぽにする、または好きなものなどを詰める

五の重は「神様から頂いた福をここに詰められるように」という意味を込めて空っぽにしておきます。

 

また、大家族などの場合は追加の料理を入れたり、小さな子がいる家庭では、お子さんが好きな料理を入れたりすることも。

 

ご家庭の環境によって臨機応変に使いましょう。

 

 

三段重を使う場合

三段重を使うときは、このように料理を詰めていきます。

 

一の重 祝い肴、口取り

二の重 焼き物、酢の物

三の重 煮物

 

五段重よりも容量が少なくなるので、一段に詰める料理の種類も当然ながら増えてしまいます。

 

料理ごとに量を変えたり、詰め方を工夫しながら綺麗に詰めて、お正月の食卓を飾れるようにしましょう。

 

 

おわりに

おせち料理の意味を考えると、重箱に料理を詰めるのは年末が良いように思えます。

 

詰めるときはしきたり通りに詰め、各料理に込められた願いを反芻しながら、準備すると良いでしょう。

 

そして良いお正月を迎え、家族みんなで美味しくおせちをいただきましょうね。

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